ネイリン®Navi

製品情報

トップ > 製品情報 国内第Ⅱ相臨床試験成績

国内第Ⅱ相臨床試験1)成績

試験概要

目的

爪白癬患者におけるネイリン®の経口投与開始後の薬物動態、投与開始48週後の有効性及び安全性の検討を行い、本剤の至適用法・用量を評価する。

対象

第Ⅰ趾爪に爪甲混濁部面積比60%以上の病変を有し、直接鏡検で皮膚糸状菌が確認された満20歳以上75歳未満の爪白癬患者94例(100mg連投群:29例、200mgパルス群:31例、400mgパルス群:34例)

方法
100mg連投群 :
ラブコナゾールとして100mgを1日1回12週間の連続経口投与。
200mgパルス群:
ラブコナゾールとして200mgを1日1回1週間の
経口投与後3週間の休薬を1サイクルとし、3サイクル行う。
400mgパルス群:
ラブコナゾールとして400mgを1日1回1週間の
経口投与後3週間の休薬を1サイクルとし、3サイクル行う。
方法

※:試験期間中の総投与量は100mg連投群及び400mgパルス群で8,400mg、200mgパルス群で4,200mgであった。

【用法・用量】 通常、成人には1日1回1カプセル(ラブコナゾールとして100mg)を12週間経口投与する。

評価項目
有 効 性 :
投与開始48週後の総合臨床効果、直接鏡検による菌陰性化率 等
薬物動態:
血漿中及び爪中ラブコナゾール濃度の推移 等
解析計画

有効性解析対象集団をPPSとし、総合臨床効果は、投与群ごとに完全治癒率、著効率、有効率の頻度集計及び割合を算出した。爪甲混濁部面積比の経時的変化は、測定結果及び投与前値からの変化量について、投与群ごとに各評価時点での記述統計量を算出した。

PPS(Per Protocol Set):治験実施計画書に適合した対象集団

有効性

投与開始48週後の総合臨床効果〈PPS〉

投与開始48週後の完全治癒率は、100mg連投群で40.0%、200mgパルス群で27.3%及び400mgパルス群で40.7%であった。いずれの投与群においてもやや有効、無効に該当する症例は認められなかった。

投与開始48週後の総合臨床効果

直接鏡検による菌陰性化率〈PPS〉

投与開始48週後の直接鏡検による菌陰性化率は、100mg連投群で72.0%、200mgパルス群で36.4%及び400mgパルス群で63.0%であった。

直接鏡検による菌陰性化率

直接鏡検による菌陰性化率

薬物動態

趾爪中ラブコナゾール濃度の推移

100mg連投群の趾爪中濃度は、投与開始20週後で最高値に達し、投与開始28週後までMIC90(60ng/mL)2)以上を維持した。200mgパルス群では投与開始12週後に最高値を認めたが、MIC90は超えなかった。400mgパルス群では投与開始16週後に最高値に達し、投与開始24週後までMIC90以上を維持した。

趾爪中ラブコナゾール濃度の推移

趾爪中ラブコナゾール濃度の推移

血漿中ラブコナゾール濃度の推移

投与開始12週後の血漿中濃度は、100mg連投群で10.8μg/mL、200mgパルス群で2.0μg/mL、400mgパルス群で5.0μg/mLを示した。また、100mg連投群においては、投与開始8週後に定常状態に達した。

血漿中ラブコナゾール濃度の推移

血漿中ラブコナゾール濃度の推移

安全性

副作用は、100mg連投群29例中14例(48.3%)、200mgパルス群31例中7例(22.6%)、400mgパルス群34例中14例(41.2%)であった。
主な副作用は、100mg連投群でγ-GTP増加8例(27.6%)、肝機能検査異常3例(10.3%)、口唇炎2例(6.9%)、200mgパルス群でγ-GTP増加5例(16.1%)、400mgパルス群でγ-GTP増加10例(29.4%)、肝機能検査異常2例(5.9%)であった。
投与中止に至った副作用は、100mg連投群1例(3.4%、肝機能検査異常)、400mgパルス群1例(2.9%、肝機能検査異常)に認められた。
死亡及びその他の重篤な副作用は認められなかった。

100mg連投群の投与開始48週後の完全治癒率は400mgパルス群と同程度であった。さらに薬物動態及び安全性の結果を踏まえ総合的に評価し、ネイリン®の至適用法・用量をラブコナゾールとして100mgを1日1回12週間投与に設定した。

1)佐藤製薬株式会社 社内資料:成人国内第Ⅱ相臨床試験
(日本人爪白癬患者を対象とした試験 試験番号:BFE1224-210).承認時評価資料

2)Yamaguchi H, et al. Med. Mycol. J., 2014; 55(4):J157-163.

トップに戻る